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LenovoのハードウェアテストLenovo Diagnosticsの使い方

LenovoのハードウェアテストLenovo Diagnosticsの使い方

ThinkPad・IdeaPad・Legion対応!
Lenovo Diagnosticsハードウェア診断の完全手順ガイド

Lenovoのパソコン(ThinkPad・IdeaPad・Legion・Yoga等)には、Windowsとは独立して動作するハードウェア診断ツール「Lenovo Diagnostics」が用意されています。起動時のBIOSセットアップメニューからアクセスできる内蔵診断ツールのほか、USBブート版も公式提供されています。本記事ではThinkPadを中心に各製品ラインでのハードウェアテストの実行方法と結果の読み方を詳しく解説します。

1. Lenovo Diagnostics とは

Lenovo製パソコンに搭載されているハードウェア診断ツールは「Lenovo Diagnostics」という名称で統一されており、Windowsとは独立したファームウェアレベルで動作します。このツールはCPU・メモリ・ストレージ・バッテリー・グラフィック・キーボード・タッチパッド・無線LAN・Bluetooth・カメラなど多岐にわたるコンポーネントをテストできます。

LenovoのハードウェアテストはThinkPadシリーズとコンシューマー向け(IdeaPad・Legion・Yoga等)でアクセス方法が異なります。ThinkPadは歴史的にIBM製品の系譜を受け継いだビジネス向けラインであるため、BIOSセットアップ内にThinkPad専用の詳細な診断機能が搭載されています。一方、コンシューマー向け製品ではBIOSからのアクセスに加え、Lenovo公式が提供する「Lenovo Diagnostics USBブート版」を使用する方法が主流です。

また、Windowsが起動できる場合には「Lenovo Vantage」アプリ(無料)からハードウェアスキャン機能を利用できます。ただし本記事ではWindowsが起動しない場合でも使える「ファームウェアレベルまたはUSBブート版の診断ツール」を中心に解説します。

2. 製品ラインごとの診断ツールの違い

製品ライン 診断ツールへのアクセス方法 内蔵の有無
ThinkPad(X・T・L・E・P・X1シリーズ等) BIOS(F1)→ App Menu → Lenovo Diagnostics、またはEnterキーから 内蔵あり(充実)
ThinkBook(ビジネス向けIdeaPad系) BIOS(F2)→ Diagnostic機能、またはUSBブート版 機種依存(一部内蔵)
IdeaPad(コンシューマー向けノート) Novo Button(電源ボタン横の小穴)→ System Recovery → USB版 なし(USBブート版推奨)
Legion(ゲーミングノート) BIOS(F2)またはUSBブート版 機種依存
Yoga(2in1・プレミアムノート) Novo Buttonまたはインストールメディア経由 なし(USBブート版推奨)
デスクトップ(ThinkCentre・IdeaCentre) BIOS(F1またはF2)内のDiagnostic機能 機種依存

3. ThinkPadの内蔵診断ツールへのアクセス方法

ThinkPadには最も充実した内蔵診断機能が搭載されています。BIOSセットアップ経由でアクセスする方法と、起動割り込みメニューから直接起動する方法の2通りがあります。

方法① BIOSセットアップ(ThinkPad Setup)から起動する

1
電源投入後、ThinkPadロゴが表示されたら F1 キーを連打する

「ThinkPad Setup」(BIOS設定画面)が起動します。

2
上部メニューから「App Menu」または「Security」→「Device Guard」などを探す

機種・BIOSバージョンによって異なりますが、上部タブから「App Menu」または「Restart」を選択します。

3
「Lenovo Diagnostics」を選択してEnterキーを押す

「App Menu」内に「Lenovo Diagnostics」が表示されます。Enterキーを押すと診断ツールが起動します。

方法② 起動割り込みメニュー(ThinkPad専用)から起動する

1
電源投入後、ThinkPadロゴが表示されたら Enter キーを押す

一部のThinkPadモデルでは、ロゴ表示中にEnterキーを押すと「Interrupt Menu(割り込みメニュー)」が表示されます。

2
「F10 Diagnose」を選択する

割り込みメニューに「F10 Diagnose(診断)」の項目が表示されます。F10キーを押します。

3
Lenovo Diagnosticsが起動する

診断ツールのメイン画面が表示されます。

💡 ThinkPadの一部のモデルでは「ThinkPad Hardware Maintenance Diskette」と呼ばれる古い診断体系が使われていますが、2015年以降のモデルでは「Lenovo Diagnostics」に統一されています。また、BIOSのバージョンによってメニュー構成が異なるため、Lenovoサポートサイトで機種の型番(マシンタイプ)を検索して確認することをおすすめします。

4. IdeaPad・Legion等でのBIOSからのアクセス方法

Novo Buttonを使う方法(IdeaPad・Yoga等)

IdeaPadやYogaシリーズの多くは「Novo Button(ノボボタン)」という小さなリセット穴のような専用ボタンを持っています。このボタンは電源ボタンの近くまたは本体の側面・裏面にある小さな穴です。電源が切れた状態で、ヘアピンや細いペンなどでNovo Buttonを押すと「Novo Button Menu」が表示されます。このメニューから「BIOS Setup」を選択するとBIOS設定画面に入れます。

BIOSセットアップから診断ツールを探す

1
電源投入後に F2 キーを連打してBIOSセットアップに入る

IdeaPad・LegionではF2キーがBIOSセットアップの起動キーとなっているモデルが多いです。

2
「Exit」タブまたは「Advanced」タブから診断機能を探す

BIOSメニューの「Exit」タブや「Advanced」タブ内に「Diagnostic Startup」「Hardware Scan」などの項目がある場合があります。

⚠️ IdeaPadやYogaシリーズの一部モデルはBIOS内に本格的な診断ツールが内蔵されていない場合があります。その場合は次のセクションで解説する「Lenovo Diagnostics USBブート版」を使用してください。

5. Lenovo Diagnostics USBブート版の使い方

LenovoはWindowsとは独立して起動できる「Lenovo Diagnostics USBブート版」を公式サイトから無料で提供しています。これはBIOSに内蔵された診断機能が使えない機種や、より詳細な診断を行いたい場合に非常に有効です。

USBブート版の準備手順

1
別のPCでLenovo公式サイトからUSBブート版イメージをダウンロードする

Lenovoサポートサイト(support.lenovo.com)にアクセスし、「PC用診断ツール」または「Lenovo Diagnostics」を検索します。「Lenovo Diagnostics for Windows(USB Version)」のページからISO形式またはUSBブータブルイメージをダウンロードします。

2
8GB以上のUSBメモリにブータブルイメージを書き込む

ダウンロードしたイメージを「Rufus」などのUSBブータブル作成ツールを使ってUSBメモリに書き込みます。USBメモリ内のデータはすべて上書きされるため注意してください。

3
診断したいPCにUSBメモリを挿し、USBから起動する

電源投入直後に F12 キーを連打してブートデバイス選択メニューを開き、USBメモリを選択します(機種によってF12・F10・Escなどが異なります)。

4
Lenovo Diagnosticsのメイン画面が表示される

ブートが完了するとLenovo Diagnosticsのメイン画面が自動的に表示されます。

6. 診断メニューの概要と操作方法

Lenovo Diagnosticsが起動すると、テストするコンポーネントの選択画面が表示されます。画面の操作はキーボードで行い、矢印キーで移動してEnterで選択します。タッチスクリーン対応機種ではタッチ操作でも利用できます。

メニュー項目 内容
Quick Test(クイックテスト) 主要コンポーネントを短時間(5〜10分程度)でテストします。初回診断に最適です。
Full Test(フルテスト) すべてのコンポーネントを詳細に検査します。時間がかかりますが(1〜数時間)、見落としのない診断が可能です。
Custom Test(カスタムテスト) テストするコンポーネントと各テストの設定(パスカウント・テスト時間等)を自由に設定して実行します。
Component List(コンポーネントリスト) 検出されたハードウェアコンポーネントの一覧と各パラメーターを表示します(診断前の確認に使用)。

Lenovo DiagnosticsはUSBブート版・BIOS内蔵版ともに、テスト結果ログをテキストファイルとしてUSBメモリに保存できます。ログを保存しておくとLenovoサポートへの報告や、修理業者への説明に役立てることができます。

7. 各テスト項目の詳細

メモリテスト(Memory)

メモリ(RAM)の全セルに対してデータパターンテスト・アドレステスト・転送テストを実施します。テストモードはQuick(代表的セルのみ・数分)とFull(全セル・数十分)から選択できます。メモリに不良が検出されると「Memory Failure」のエラーメッセージとエラーコードが表示されます。エラーが検出された場合はメモリの抜き差しを試み、改善しない場合はメモリの交換を検討します。

ストレージテスト(Storage / Hard Disk Drive / SSD)

SMART(Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology)情報の読み取りと実読み書きテストを実施します。S.M.A.R.T.テストではドライブの累積使用時間・再割り当てセクター数・ペンディングセクター数・スピンアップ時間などの健全性指標を確認します。Quick Testは2〜5分で完了しますが、Extended Test(拡張テスト)はドライブ全領域を検査するため容量によっては1〜数時間かかります。ストレージエラーが検出された場合は直ちにデータのバックアップを行ってください。

CPUテスト(CPU / Processor)

CPUの演算処理能力・内部レジスタ・浮動小数点演算精度・CPUキャッシュ(L1/L2/L3)の読み書き動作を検証します。また、CPU温度のサーマルテストも含まれており、テスト中に温度が異常に上昇する場合は冷却システムの問題を示唆します。

バッテリーテスト(Battery)

バッテリーの設計容量・現在のフル充電容量・充放電サイクル数・電圧・温度を測定します。フル充電容量が設計容量の80%以下になると劣化の警告が表示されます。ThinkPadの場合、バッテリーのシリアル番号・製造日・メーカー名なども表示されるため、バッテリーの純正品確認にも使えます。

ネットワークテスト(Network)

有線LANアダプター(Ethernet)と無線LANモジュール(Wi-Fi)・Bluetoothモジュールの基本動作を検証します。ハードウェアが正常に認識されているかどうかの確認と、送受信回路の基本テストが含まれます。ただし実際のインターネット接続テストは行われません。

その他のテスト

LCDディスプレイテスト(画面の輝点・暗点確認、色再現性)、キーボードテスト(各キーの入力確認)、タッチパッドテスト、カメラテスト、オーディオテスト(スピーカー・マイク)、USBポートテスト、Thunderboltポートテストなど、機種によって利用可能なテスト項目が異なります。

8. テスト結果の見方とエラーコード

各テストが終了すると結果が「PASSED(合格)」または「FAILED(不合格)」として表示されます。FAILEDの場合はエラーコードとエラーメッセージが表示されます。

エラーコードの形式 主な障害部位 対処方法
MEM-XX-XXXX メモリ(RAM) メモリの抜き差し・1枚ずつテスト・交換を試みる
HDD-XX-XXXX / SSD-XX-XXXX ハードドライブ / SSD 直ちにデータバックアップ。ドライブの交換が必要な場合が多い
CPU-XX-XXXX CPU CPUの冷却状態確認。解消しない場合は専門業者へ相談
BAT-XX-XXXX バッテリー バッテリーの交換を検討
FAN-XX-XXXX 冷却ファン ファンの清掃または交換が必要
LCD-XX-XXXX 液晶ディスプレイ ディスプレイパネルまたは接続ケーブルの問題。専門業者へ相談

エラーコードはXX-XXXXのXX部分がエラーのサブカテゴリ、XXXX部分がエラーの詳細番号となっています。テスト完了後に「Export(エクスポート)」を選択すると、結果をテキストファイルとしてUSBメモリや内部ストレージに保存できます。このログファイルをLenovoサポートに送付することで、より迅速なサポートを受けることができます。

9. テスト実行時の注意事項とよくある質問

テスト中の注意事項

  • テスト中は電源アダプターを接続しておく(バッテリー残量不足によるテスト中断を防ぐ)
  • USBブート版を使用する場合、USBメモリは8GB以上の空きがあり、重要なデータが入っていないものを使用する
  • Full Test(フルテスト)は完了まで数時間かかる場合があるため、時間に余裕があるときに実行する
  • ストレージの拡張テストは、HDDが不安定な場合はデータをさらに損傷する可能性があることを念頭に置く
  • テスト結果は必ず写真またはエクスポート機能でログを保存しておく

よくある質問

Q. ThinkPadでEnterキーを押しても割り込みメニューが出ない。
A. BIOS設定で「Quick Boot」や「Fast Boot」が有効になっている場合、割り込みメニューが表示されないことがあります。BIOSセットアップ(F1)でBoot画面の「Quick Boot」を「Disabled」に設定してから試してください。また、機種によって割り込みメニューの呼び出し方が異なる場合があります。

Q. Lenovo Diagnosticsをダウンロードしたいがサイトで見つからない。
A. Lenovoサポートサイト(support.lenovo.com/jp/ja)の検索欄で「Lenovo Diagnostics」と入力するか、「ドライバーとソフトウェア」→「アプリケーション」カテゴリ内で「Diagnostics」を検索してください。機種の型番(マシンタイプ)を事前に確認してから検索すると見つけやすくなります。

Q. Lenovo VantageのハードウェアスキャンとDiagnosticsツールの違いは何か。
A. Lenovo VantageのハードウェアスキャンはWindows上で動作するソフトウェアベースのツールです。一方、Lenovo Diagnosticsのファームウェア版またはUSBブート版はWindowsが起動しない状態でも実行できるハードウェアレベルのツールです。診断の精度と独立性の観点では後者の方が優れています。

10. 専門業者への依頼が必要なケース

  • ストレージ(HDD/SSD)エラーが検出された場合(データ損失のリスクがあるため早急なバックアップが必要)
  • CPUエラーが検出され、熱関連の問題でない場合(CPU交換・マザーボード修理が必要になる可能性)
  • メモリエラーが検出され、メモリの交換後も改善しない場合(メモリスロットの故障)
  • 「FAN」エラーが検出された場合(冷却ファンの故障は放置するとCPU・マザーボードへの熱ダメージに発展する)
  • LCDエラーが検出された場合(ディスプレイの交換が必要)
  • 診断ツール自体が起動しない場合(BIOSレベルの障害またはマザーボードの問題)

LenovoパソコンのハードウェアテストでエラーコードやFAILEDが表示された場合は、
京都のパソコン修理TeraWinにご相談ください。データを守りながら修理いたします。
全国からの宅配修理にも対応しております。

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参照元・参考資料

  1. Lenovo Japan. "Lenovo Diagnostics とは". Lenovo サポート. <https://support.lenovo.com/jp/ja/solutions/ht512074>
  2. Lenovo Japan. "Lenovo Diagnostics - ThinkPad". Lenovo サポート. <https://support.lenovo.com/jp/ja/solutions/ht037984>
  3. Lenovo Japan. "Lenovo Diagnostics USB Boot Version のダウンロードと使い方". Lenovo サポート. <https://support.lenovo.com/jp/ja/solutions/ht512074>
  4. Lenovo Japan. "ThinkPad Setup(BIOS)メニューの説明". Lenovo サポート. <https://support.lenovo.com/jp/ja/>
  5. Lenovo Japan. "IdeaPad / Yoga の診断テストを行う方法". Lenovo サポート. <https://support.lenovo.com/jp/ja/solutions/ht515155>
  6. Lenovo Japan. "Lenovo Vantage ハードウェアスキャンの使い方". Lenovo サポート. <https://support.lenovo.com/jp/ja/solutions/ht512074>

最終更新日:2026年6月 執筆:TeraWin パソコン修理スタッフ