烏丸尾池駅すぐ 根崎ビル2F OPEN11:00~19:00 定休日 土曜・祝日

京都 烏丸御池すぐ 御池新町西入ル北側

京都市中京区橋ノ町755-1 根崎ビル2F

TEL   075-223-5001

定休日 土曜・祝日 OPEN 11~19時 

お問い合わせ

HPのハードウェアテストHP PC Hardware Diagnosticsの使い方

HPのハードウェアテストHP PC Hardware Diagnosticsの使い方

起動時 EscF2 で呼び出す!
HP PC Hardware Diagnostics UEFI 完全手順ガイド

HPのパソコンにはWindowsとは独立して動作する「HP PC Hardware Diagnostics UEFI」が内蔵されています。起動時にEscキーを押してスタートアップメニューを呼び出し、F2キーを選択するだけで起動できます。メモリ・ストレージ(HDD/SSD)・バッテリー・グラフィックなどを部品単位で診断する手順と、エラー時のFailure IDの見方を詳しく解説します。

1. HP PC Hardware Diagnostics UEFI とは

HP製パソコンにはWindowsとは完全に独立したUEFI(ファームウェア)レベルの診断ツール「HP PC Hardware Diagnostics UEFI(HP PCハードウェア診断 UEFI)」が内蔵されています。このツールはHP独自の開発によるもので、パソコンのBIOS/UEFI内に直接格納されており、Windowsが起動しない状態であっても実行可能です。これにより「ハードウェアの問題か、それともWindowsやドライバーの問題か」を切り分けることができます。

旧来のHP製品では「HP PC Hardware Diagnostics」または「HP UEFI Support Environment」という名称が使われていましたが、現在は「HP PC Hardware Diagnostics UEFI」に統一されています。さらに新しいモデルでは「HP Diagnostics」または「HP Sure Diagnose」という名称が使われる場合もあります。

このツールが特に優れているのは「Failure ID(障害識別コード)」の機能です。テストでエラーが検出された場合、24文字の英数字で構成されたFailure IDが生成されます。このコードにはどのコンポーネントで、どのような種類のエラーが発生したかという詳細な情報が符号化されており、HPのサポートサービスに連絡する際に役立ちます。

HPではこのFailure IDを専用のWebフォームに入力することで、修理が必要かどうかの判断と保証期間内であれば無償修理の受付をオンラインで完結させることができます。このサービス連携の仕組みはHP製品の強みの一つです。

2. 対応機種と事前確認

HP PC Hardware Diagnostics UEFIは2012年以降に製造されたほぼすべてのHP製パソコンで利用できます。主な対応製品ラインと起動キーの違いを以下に示します。

製品ライン 主な用途 主な起動キー
HP Pavilion(ノート・デスクトップ) コンシューマー向け Esc → F2
HP ENVY(ノート・デスクトップ) プレミアムコンシューマー Esc → F2
HP Spectre(ノート) ハイエンドコンシューマー Esc → F2
HP EliteBook(ノート) ビジネス向け Esc → F2 または F2直接
HP ProBook(ノート) ビジネス向け Esc → F2
HP EliteDesk / ProDesk(デスクトップ) ビジネス向けデスクトップ Esc → F2 または F2直接
HP ZBook(モバイルワークステーション) プロフェッショナル向け Esc → F2
HP OMEN(ゲーミング) ゲーミング向け Esc → F2

💡 機種によって起動キーが異なる場合があります。一部のビジネス向け機種(EliteBook・EliteDesk等)ではEscキーを押さずにF2キーを直接押すだけで診断ツールが起動します。HPサポートサイトでお使いの機種の型番を入力して確認することをおすすめします。

3. 診断ツールの起動手順(Esc → F2)

HP PC Hardware Diagnostics UEFIの最も一般的な起動方法は、起動時のスタートアップメニューからF2を選択する方法です。

1
パソコンの電源を切るか再起動する

起動中の場合はスタートメニューから「再起動」を選択します。完全に電源が切れた状態から始める場合は電源ボタンを押します。

2
HPのロゴが表示されたらすぐに Esc キーを連打する

電源を入れた直後からHPのロゴが表示されている間、Escキーを1秒間に2〜3回のペースで連打します。「Startup Menu」が表示されたら成功です。

3
スタートアップメニューで F2 を押す

スタートアップメニューに「F2 System Diagnostics」と表示されています。F2キーを押してください。

4
HP PC Hardware Diagnosticsのメイン画面が表示される

診断ツールが起動し、「HP PC Hardware Diagnostics UEFI」または「HP Diagnostics」のメイン画面が表示されます。

⚠️ EscキーやF2キーを押すタイミングが遅れるとWindowsが起動してしまいます。HPのロゴが表示された瞬間から素早く連打してください。タイミングが合わない場合は再起動して再試行します。なお、一部の機種ではEscキーではなくF2キーを直接押すだけで診断ツールが起動します。

4. BIOS(F10)からの起動手順

スタートアップメニューが表示されない場合や、BIOSの設定画面から診断ツールを起動したい場合はF10キーを使う方法もあります。

1
電源投入直後に F10 キーを連打してBIOSセットアップに入る

HPのロゴが表示されている間にF10を連打してBIOS Setup Utility(セットアップユーティリティ)を起動します。

2
「Diagnostics」または「Tools」タブを開く

BIOSのタブメニューから「Diagnostics」または「Tools」を選択します(機種によってメニュー構成が異なります)。

3
「HP PC Hardware Diagnostics」を選択して実行

診断ツールの項目を選択してEnterキーを押します。診断ツールが起動します。

またHPは「HP PC Hardware Diagnostics Windows」というWindows上から実行できるバージョンも提供しています。Windowsが起動できる場合はMicrosoft Storeまたは HP Support Assistant からインストールできます。ただし本記事ではWindowsが起動しない状況でも使える「UEFI版」を中心に解説します。

5. 診断メニューの概要と操作方法

HP PC Hardware Diagnostics UEFIが起動すると、メイン画面にテストカテゴリが表示されます。操作はキーボードまたはタッチパネル対応機種ではタッチ操作でも行えます。主なメニュー構成は以下のとおりです。

メニュー項目 内容
Quick Tests(クイックテスト) 最も重要なコンポーネントを短時間(3〜10分程度)でテストします。まず最初に実行することを推奨します。
Memory Tests(メモリテスト) メモリ(RAM)のみを詳細にテストします。Quick Memory Check(数分)とExtensive Memory Test(数十分)が選択できます。
Hard Drive Tests(ハードドライブテスト) HDD/SSDのSMART情報確認と読み書きテストを実施します。Quick Test(2〜5分)とLong Test(30分〜数時間)が選べます。
Battery Tests(バッテリーテスト) バッテリーの充電容量・充電速度・セル状態を検査します(ノートPCのみ)。
Video Tests(ビデオテスト) グラフィック出力とLCDパネルを検査します。
System Tests(システムテスト) CPU・チップセット・バス・I/Oポートなどシステム全体を検査します。
Wireless Tests(ワイヤレステスト) Wi-Fi・Bluetoothモジュールの基本動作を確認します。

6. 各テスト項目の詳細

メモリテスト(Memory Tests)

HPのメモリテストは非常に詳細な診断が可能で、2種類のテストモードがあります。「Quick Memory Check」は代表的なメモリセルのみをチェックし、数分で完了します。「Extensive Memory Test(広範囲メモリテスト)」はメモリの全セルに対して複数のテストパターン(Walking Bits・Data Bus・Address Bus等)を用いた徹底的な検査を行い、完了まで30分〜数時間かかります。メモリに問題が検出されると、どのメモリスロットのどのアドレスでエラーが発生したかという詳細なFailure IDが生成されます。

ハードドライブテスト(Hard Drive Tests)

HPのハードドライブテストでは以下の項目が実行されます。まずSMARTチェックでドライブ自体が報告する健全性指標を確認します。次にQuick Test(短時間自己診断テスト:Drive Self Test、略称DST)でドライブの基本的な読み書き能力を2〜5分で確認します。問題が疑われる場合はLong Test(長時間DST)を実行し、ドライブ全セクターをくまなく検査します。ストレージにエラーが出た場合は「SMART Error」「DST Failed」などのメッセージとともにFailure IDが表示されます。ストレージエラーは早急なデータバックアップが必要なサインです。

バッテリーテスト(Battery Tests)

ノートPC用のバッテリーテストでは、現在のバッテリー容量(Full Charge Capacity:フル充電容量)と設計容量(Design Capacity)の比較から「Battery Health(バッテリー健全度)」をパーセンテージで表示します。一般的にバッテリー健全度が50%を下回ると「バッテリー容量低下(Battery Low Capacity)」の警告が、30%以下になると「バッテリー交換を推奨」というメッセージが表示されます。また充電サイクル数(リチャージサイクル数)も表示され、一般的なリチウムイオンバッテリーは500〜1000サイクルが寿命の目安です。

ビデオテスト(Video Tests)

グラフィック系のテストでは、内蔵GPU・外付けGPUのVRAM読み書きテスト、3Dレンダリング基本テスト、LCD(液晶ディスプレイ)パネルのドット欠けチェックなどが含まれます。LCDテストでは赤・緑・青・白・黒の単色画面を順に表示して、画面の均一性や輝点・暗点の有無を目視で確認できます。

システムテスト(System Tests)

CPU・チップセット・PCI/PCIeバス・USBコントローラー・オーディオコントローラーなどシステム全体のハードウェアを横断的に検査します。CPUテストでは演算精度のチェックとサーマル(温度)テストが含まれており、CPUがスロットルリング(熱による動作制限)状態にないかも確認します。

7. テスト結果とFailure IDの見方

すべてのテストが終了すると結果サマリーが表示されます。HPの診断ツールの特徴的な機能が「Failure ID(障害識別コード)」です。

テスト結果 意味 次のステップ
PASSED 問題は検出されなかった ソフトウェア・ドライバーの問題を調査する
FAILED ハードウェアに問題が検出された(Failure IDが表示される) Failure IDをメモしてHPサポートまたは専門業者へ相談する
Not Performed テストが実行されなかった(デバイスが未検出など) デバイスの接続状態を確認する

Failure IDとは

テストが失敗した場合に生成される「Failure ID」は、例えば XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXX のような形式(機種によって文字数が異なる)で表示されます。このコードにはエラーを検出したテスト番号、コンポーネントの識別情報、エラーコード、テスト実行時のハードウェア構成情報などが含まれています。

Failure IDはHPのサポートサイト(support.hp.com)の「HP Hardware Diagnostics Error Codes」ページに入力することで、エラーの具体的な意味を確認できます。また、HPサポートへの修理依頼時にこのIDを伝えることで、担当者がより迅速に状況を把握できます。

✅ Failure IDはテスト結果画面に表示されます。スマートフォンで画面を撮影するか、紙にメモして保管してください。後でHPサポートに問い合わせる際に必要になります。

8. Failure IDをHPサポートに伝える方法

Failure IDが表示された場合、HPでは以下の方法でサポートを受けられます。

HPサポートサイトでのオンライン確認

HPサポートサイト(support.hp.com/jp-ja)にアクセスし、検索欄にFailure IDを入力するか、「製品のサポート」→「製品の識別」でお使いの機種を選択し、「問い合わせ」の流れでFailure IDを入力するとエラーの詳細と対処方法が表示されます。

HP Smart Appによる診断連携

Windowsが起動できる場合は「HP Smart」アプリ(Microsoft Storeから入手可能)を使うことでFailure IDをアプリ上から直接HPサポートに送信できます。これによりサポート担当者がより迅速に状況を把握した上でサポートを提供できます。

電話サポートへの連絡

HPのカスタマーサポート(0570-000-511、HPサポートサイトで確認)に電話する際も、Failure IDを手元に用意して伝えることでスムーズな対応が期待できます。保証期間内であればFailure IDをもとに無償修理の手続きを行うことができます。

9. テスト実行時の注意事項とよくある質問

テスト中の注意事項

  • ノートPCの場合は電源ケーブルを接続したままテストを実行する(バッテリー切れによる中断防止)
  • テスト中はキーボードやタッチパッドを操作しない(誤操作でテストが中断・リセットされる)
  • Long Test(長時間テスト)は完了まで数時間かかる場合があるため、時間に余裕があるときに実行する
  • テスト中に本体が熱を持つことがあるため、通気口を塞がないよう設置場所に注意する
  • バッテリーテストは充電が十分な状態(50%以上推奨)で実行する

よくある質問

Q. EscキーもF2キーも効かず診断ツールが起動しない。
A. 高速スタートアップが有効な場合、キーを押すタイミングが短くなることがあります。完全シャットダウン後(スタートメニュー→「電源」→Shiftを押しながら「シャットダウン」)に再起動してから試してください。また、BIOS設定でF2のキー機能が別の機能に割り当てられている場合はFnキーと同時に押す必要がある機種もあります。

Q. メモリテストがExtensive(広範囲)でFailed になったが、Quick CheckではPassedだった。
A. QuickテストとExtensiveテストでは検査する範囲と深度が異なります。Extensiveテストの方が精度が高く、QuickテストではPASSEDでも Extensiveテストで問題が検出されることがあります。ExtensiveテストのFailedを優先して判断してください。

Q. ストレージのLong Testを実行中にテストが途中で止まってしまう。
A. HDD/SSDの応答が著しく遅延している場合、診断ツールがタイムアウトしてテストが中断することがあります。これ自体がストレージの異常を示している可能性があります。Short Testで状況を確認し、データの早急なバックアップをおすすめします。

10. 専門業者への依頼が必要なケース

以下のケースでは、Failure IDを持参のうえ専門業者への相談をおすすめします。

  • ハードドライブテストでFAILEDが表示された場合(データ損失リスクがあるため早急なバックアップと修理が必要)
  • メモリテストでFAILEDが表示され、メモリ交換後も改善しない場合(スロット側の故障)
  • バッテリーテストで「Battery Failed」「Replace Battery」と表示された場合
  • システムテストで複数のコンポーネントにエラーが検出された場合(マザーボード障害の可能性)
  • 診断ツール自体が正常に起動しない場合(BIOS/UEFIレベルの問題)
  • Failure IDを入力してもHPサポートが対処方法を提示できない複雑な障害の場合

HPパソコンのハードウェアテストでFailure IDが表示された場合は、京都のパソコン修理TeraWinにご相談ください。
Failure IDを元に故障箇所を特定し、データを守りながら修理いたします。
全国からの宅配修理にも対応しております。

無料相談・お問い合わせはこちら

参照元・参考資料

  1. HP Inc. "HP PC Hardware Diagnostics UEFI を使用したハードウェア障害のテスト". HP サポート. <https://support.hp.com/jp-ja/document/ish_4167836-4167862-16>
  2. HP Inc. "HP PC Hardware Diagnostics Windows を使用したハードウェアのテスト". HP サポート. <https://support.hp.com/jp-ja/document/ish_4789016-4789046-16>
  3. HP Inc. "HP でのハード ドライブ エラー コードと解決方法". HP サポート. <https://support.hp.com/jp-ja/document/c01443465>
  4. HP Inc. "HP PC の障害 ID コードを使用したサービスの依頼". HP サポート. <https://support.hp.com/jp-ja/document/ish_3741898-3742018-16>
  5. HP Inc. "ノートブック PC - バッテリのテストと調整". HP サポート. <https://support.hp.com/jp-ja/document/c01297467>
  6. HP Inc. "HP PC でのメモリ テストの実行 (Windows)". HP サポート. <https://support.hp.com/jp-ja/document/c01443465>

最終更新日:2026年6月 執筆:TeraWin パソコン修理スタッフ