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DynabookのハードウェアテストをPCヘルスチェックで実行する方法

DynabookのハードウェアテストをPCヘルスチェックで実行する方法

Dynabook(東芝)パソコン対応!
起動時ハードウェア診断「PCヘルスチェック」完全手順ガイド

Dynabook(旧東芝)製パソコン(dynabook C・T・S・R・GX・GZ・AZ・Portégé・Satellite等)には、起動時にアクセスできるハードウェア診断ツールが搭載されています。本記事では、F8・F12キーを使ったBIOS/UEFI起動時の診断ツールへのアクセス方法、「PCヘルスチェック(dynabook)」の操作手順、各テスト項目の詳細、エラーコードの見方、そして修理業者への相談が必要なケースまで詳しく解説します。

1. Dynabookのハードウェア診断ツールとは(東芝からの継承)

Dynabook(ダイナブック)は、もともと東芝が開発・販売していたパソコンブランドです。2019年に東芝がパソコン事業を分社化し「Dynabook株式会社」として独立、現在は「Dynabook」のブランド名でパソコンの製造・販売が続いています。そのため、旧東芝時代のモデル(TOSHIBA Satellite・Qosmio等)も含め、現在のDynabookまで一貫した診断ツールの使い方が適用されます。

Dynabookのハードウェア診断ツールはWindowsから独立したファームウェアレベルで動作するため、Windowsが起動しない場合や、Windowsの問題とハードウェアの問題を切り分けたい場合に非常に有効です。旧東芝時代から「PCヘルスモニター(TOSHIBA PC Health Monitor)」や「BIOS内蔵の診断機能」として提供されており、現在のDynabookでも「dynabook PC Health Check」という名称で継承されています。

また、旧東芝のモデルでは「東芝ハードウェア診断ツール(TOSHIBA Hardware Diagnostics Tool)」がWindowsアプリとして提供されていましたが、Dynabookブランドへの移行後は「PCヘルスチェック(dynabook PC Health Check)」に置き換えられています。

2. 対応製品ラインとブランドの変遷

製品ライン(現行) 主な機種 アクセス方法
dynabook C・T(スタンダードノート) dynabook CZ・TZ・TW等 F12起動メニュー → 「HDD Recovery」または「Diagnostics」
dynabook R・S(モバイルノート) dynabook RZ・SZ等 F12またはF8キーから起動
dynabook GX・GZ(ゲーミング・プレミアム) dynabook GX83・GZ83等 F12またはBIOS(F2)から起動
dynabook Portégé(法人向けモバイル) Portégé X30・Z30等 F12またはBIOS(F2)から起動
TOSHIBA Satellite・dynabook(旧東芝時代) Satellite T・B・C・Qosmio等(製造終了) F8(Windows起動前)またはF12キーから起動

💡 旧東芝時代のモデル(2019年以前)では「F8キー」を使った診断が一般的でした。現行のDynabookブランドのモデルでは主に「F12キー」が使われています。ただし機種によってキーが異なる場合があるため、本体マニュアルまたはDynabookサポートサイトで確認することをおすすめします。

3. BIOS/UEFI起動時の診断ツールへのアクセス方法

方法① F12キーで起動メニューから診断を選択する(現行モデル推奨)

1
パソコンを完全にシャットダウンする

Windowsのスタートメニューから「シャットダウン」を選択して電源を完全に切ります。スリープ・休止状態では診断ツールにアクセスできません。

2
電源ボタンを押した直後から F12 キーを連打する

Dynabookのロゴまたは「TOSHIBA」のロゴが表示されたらすぐにF12キーを連打します。「ピッ」という音が鳴ったら指を離します。

3
Boot Menuに「Diagnostics(診断)」が表示されたら選択する

起動デバイス選択メニューに「HDD Recovery」「Diagnostics」「dynabook Recovery」等の選択肢が表示されます。「Diagnostics」または「PC Diagnostics」を選択します。

4
診断ツールが起動しテストメニューが表示される

診断ツールが起動します。画面の指示に従ってテストを開始します。

方法② 旧東芝時代のモデルでF8キーを使う方法

1
電源投入後すぐに F8 キーを連打する

旧東芝のSatelliteシリーズやdynabookシリーズの一部モデルでは、F8キーを押すことで「詳細ブートオプション」が表示され、そこからリカバリーや診断へのアクセスが可能です。

2
「東芝内蔵回復機能の起動(Launch Toshiba Built-in Recovery)」を選択する

詳細ブートオプションメニューが表示されたら「東芝内蔵回復機能の起動」または「TOSHIBA Recovery Wizard」を選択します。

3
回復メニューから「ハードウェア診断(Hardware Diagnostics)」を選択する

リカバリーウィザードが起動したら、「ハードウェア診断ツール」または「Hardware Diagnostics Tool」を選択します。

方法③ BIOSセットアップ(F2)からアクセスする方法

1
電源投入後すぐに F2 キーを連打してBIOSセットアップに入る

DynabookのBIOSセットアップは機種によってInsyde Software製またはAMI製が使われています。

2
「Advanced」タブまたは「Diagnostics」タブを選択する

上部タブから「Advanced(詳細設定)」を選択し、「Diagnostics」または「Hardware Diagnostics」を探します。

3
「PC Diagnostics」または「HDD Self Test」等を選択する

実行したいテストを選択してEnterキーを押します。一部機種ではストレージのS.M.A.R.T.テストのみがBIOS内から実行できます。

⚠️ 起動メニューに「Diagnostics」の選択肢が表示されない場合は、パソコンの内蔵リカバリー領域が削除されているか、BIOSの「高速起動(Fast Boot)」が有効になっている可能性があります。BIOSセットアップ(F2)で高速起動を無効にしてから再試行してください。

4. 「PCヘルスチェック(dynabook製)」の操作手順

Windowsが正常に起動する場合は、プリインストールソフトの「PCヘルスチェック(dynabook PC Health Check)」を使ってハードウェアの状態を簡単に確認できます。

1
スタートメニューを開き「dynabook」フォルダを探す

スタートメニューのアプリ一覧から「dynabook」または「Dynabook」フォルダを開きます。「dynabook PC Health Check」が含まれています。

2
「dynabook PC Health Check」をクリックして起動する

UAC(ユーザーアカウント制御)ダイアログが表示された場合は「はい」をクリックして管理者として起動します。

3
「診断を開始」ボタンをクリックしてテストを実行する

診断するコンポーネントが自動的に検出されます。「診断を開始」をクリックするとすべてのテストが順番に実行されます。

4
診断結果を確認し、必要に応じてレポートを保存する

各コンポーネントの診断結果が「OK」または「警告」「エラー」として表示されます。「レポートを保存」からPDFまたはテキスト形式でレポートを保存できます。

5. 各テスト項目の詳細説明

テスト項目 内容 所要時間の目安
メモリテスト 搭載されているRAM(メモリ)に対してデータ書き込みと読み出しを行い、全セルが正常に機能しているかを検査します。 8GBで30〜60分(詳細テストは1〜2時間)
ストレージテスト(HDD/SSDテスト) S.M.A.R.T.情報の読み取り、基本読み書き検査、全セクター検査(拡張テスト)を実施します。 S.M.A.R.T.のみ:数分、拡張テスト:1〜数時間
バッテリーテスト バッテリーの設計容量・現在容量・充放電サイクル数・電圧安定性を検査し、バッテリーの劣化度を判定します。 10〜30分
ディスプレイテスト 単色画面(白・黒・赤・緑・青)やグラデーション画面を表示し、ユーザーが輝点・暗点・色ムラを目視確認します。 5〜10分
キーボードテスト 画面上のキーボードマップを使って各キーが正常に認識されるかを確認します。 3〜5分
タッチパッドテスト タッチパッドの座標精度・クリック・スクロールジェスチャーの動作を確認します。 3〜5分
オーディオテスト 内蔵スピーカーとマイクの動作確認を行います。テスト音声が再生されます。 2〜3分
カメラテスト 内蔵Webカメラが正常に映像を取得できるかを確認します(搭載機種のみ)。 2〜3分
ネットワークテスト 有線LAN・Wi-Fi・Bluetoothの各インターフェースが正常に認識されているかを検査します。 3〜5分

6. メモリテストの詳細と実行手順

メモリテストはDynabookの診断で最も重要なテストの一つです。ブルースクリーンエラー(BSOD)の繰り返し・突然の再起動・アプリの異常終了などの症状がある場合、メモリの問題が原因のことが多くあります。

メモリテスト実行時のポイント

Dynabookの診断ツールでメモリテストを実行する際は、「標準テスト(Quick Test)」と「詳細テスト(Extended Test)」の2種類があります。標準テストは代表的なメモリセルを短時間でテストし、詳細テストはすべてのセルを綿密に検査します。初回の診断では標準テストを実施し、異常が疑われる場合に詳細テストを行うと効率的です。

メモリテストの精度を高めるには、可能であれば搭載メモリを1枚ずつテストすることをおすすめします。Dynabookの多くのノートパソコンモデルはメモリがはんだ付け(オンボード)されており、スロットが1〜2つしかない機種も多いため、事前に機種のスペックを確認してください。

✅ メモリテストで「FAIL(失敗)」が表示された場合は、まずメモリモジュールを取り外して端子の汚れを拭き取り、再装着してから再テストしてください。それでも改善しない場合はメモリの交換が必要です。オンボードメモリの場合はマザーボードごとの交換または専門修理が必要になります。

7. ストレージ(HDD/SSD)テストの詳細と実行手順

ストレージ(HDD・SSD)は経年劣化によって徐々に読み書きエラーが増加し、最終的にデータが読めなくなります。Dynabookの診断ツールのS.M.A.R.T.テストと拡張テストによって、ストレージが今後も信頼できる状態かどうかを判断できます。

S.M.A.R.T.テストで確認できる主な指標

S.M.A.R.T.属性 意味 注意が必要な状態
Reallocated Sectors Count(代替処理済セクタ数) 不良セクターを予備領域で代替した回数 1以上になったら要注意。増加傾向なら要交換
Current Pending Sectors(代替処理保留中) 読み取りエラーが生じており代替待ちのセクタ数 0以外はデータ危険信号。直ちにバックアップを
Uncorrectable Sectors(回復不能セクタ数) 読み書きが完全に不能なセクタ数 1以上は重大なストレージ障害。交換必須
Power-On Hours(通電時間) ドライブが電源オンになっていた累積時間 HDDは25,000〜30,000時間超えで寿命に注意
Spin Retry Count(スピンアップ再試行) HDDのスピンドル起動に失敗した回数 1以上はHDDの機械系障害の可能性
SSD Life Remaining(SSD寿命残量) SSDの書き込み耐久度の残量 10%以下になったら交換を検討

⚠️ S.M.A.R.T.テストで「Current Pending Sectors(代替処理保留中)」または「Uncorrectable Sectors(回復不能セクタ数)」に1以上の値が検出された場合は、パソコン内のデータが消失するリスクが非常に高い状態です。診断終了後すぐにデータのバックアップを最優先で実施してください。

8. テスト結果の見方とエラーコード表

Dynabookの診断ツールでは各テストの結果が「PASS(正常)」「WARNING(警告)」「FAIL(異常)」の3段階で表示されます。FAILEDの場合はエラーコードが表示されます。

表示結果 エラーコード例 対象コンポーネント 推奨される対処
FAIL MEM-0001〜MEM-0099 メモリ(RAM) メモリの抜き差し・交換。改善しない場合はマザーボードのスロット故障
FAIL / WARNING HDD-0001〜HDD-0099 ハードドライブ(HDD) 直ちにバックアップ後HDD交換。データ復旧が必要な場合は専門業者へ
FAIL / WARNING SSD-0001〜SSD-0099 SSD 直ちにバックアップ後SSD交換
WARNING BAT-0001〜BAT-0099 バッテリー バッテリー容量が設計容量の80%以下。純正バッテリーへの交換を検討
FAIL DISP-0001〜DISP-0099 液晶ディスプレイ 液晶パネルまたはフレキシブルケーブルの問題。専門業者への修理を推奨
FAIL KB-0001〜KB-0099 キーボード 特定キーの不良。清掃または交換
FAIL NET-0001〜NET-0099 ネットワークアダプター Wi-Fiカード・LANアダプターの故障。交換または専門業者へ相談

エラーコードの詳細な説明はDynabookサポートサイト(dynabook.com/jp/support)で確認できます。エラーコードを入力すると対処方法の案内ページが表示されます。また、DynabookサポートセンターへのAIチャット・電話相談時にエラーコードを伝えると迅速に対応してもらえます。

9. テスト実行時の注意事項とQ&A

テスト前の確認事項

  • ノートPCの場合は電源アダプターを接続してバッテリー残量が十分にある状態でテストを実施する
  • 外付けUSBメモリ・外付けHDD・スマートフォン等の接続をすべて外してからテストを開始する
  • テスト実行中はパソコンを操作しない(キーボード入力等でテストが中断することがある)
  • 拡張テスト(Full Test)は時間がかかるため、就寝前や長時間離席できる時間帯に実行する
  • エラーコードが出た場合は必ずメモまたは写真で記録しておく

よくある質問

Q. F12を押しても起動メニューに「Diagnostics」が出てこない。「Windows Boot Manager」しか表示されない。
A. BIOSの「高速起動(Fast Boot)」または「Secure Boot(セキュアブート)」の設定によってF12キーが正常に動作しないことがあります。BIOSセットアップ(F2)に入り、高速起動を「Disabled(無効)」に変更してから再起動後に再試行してください。

Q. 「dynabook PC Health Check」がスタートメニューにない。
A. インストールされていないか、削除されている可能性があります。Dynabookサポートサイト(dynabook.com/jp/support)から機種の型番を入力して「ダウンロード」ページから「PC Health Check」をダウンロードして再インストールしてください。

Q. 旧東芝のSatelliteシリーズで診断ツールにアクセスしたい。
A. 旧東芝モデルはF8キーから「詳細ブートオプション」を表示して「東芝内蔵回復機能の起動」を選択するか、「TOSHIBA Recovery Wizard」からハードウェア診断を選択します。

Q. 診断ツールは正常でも、Windowsが頻繁にフリーズする。
A. ハードウェアに問題がない場合は、Windowsのシステムファイル破損・ドライバーの競合・熱問題(サーマルスロットリング)等が原因の可能性があります。冷却ファンの清掃とWindowsの修復(SFC・DISM)を試みてください。

10. 専門業者への依頼が必要なケース

  • ストレージのS.M.A.R.T.テストで「代替処理保留中セクタ」「回復不能セクタ」がカウントされている場合
  • メモリエラーが検出され、メモリ交換後も同様のエラーが続く場合(マザーボードの問題)
  • 診断ツールが途中でフリーズしたり自動再起動したりする場合(電源系・マザーボードの問題)
  • バッテリーが急激に劣化しており、AC電源なしではパソコンが動作しない場合
  • 液晶の輝点・暗点・ブリーディング(光漏れ)が多数で使用に支障がある場合
  • エラーコードが表示されているがどう対処すれば良いかわからない場合

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参照元・参考資料

  1. Dynabook株式会社. "dynabook PC Health Check の使い方". dynabook サポート. <https://dynabook.com/jp/support/>
  2. Dynabook株式会社. "PCヘルスチェックのダウンロードと再インストール方法". dynabook サポート. <https://dynabook.com/jp/support/download/>
  3. Dynabook株式会社. "起動時に診断プログラムを実行する方法". dynabook サポート. <https://dynabook.com/jp/support/>
  4. Dynabook株式会社. "BIOSセットアップ(F2)の使い方と設定変更方法". dynabook サポート. <https://dynabook.com/jp/support/>
  5. 東芝パソコン(旧). "TOSHIBA Hardware Diagnostics の使い方". 東芝サポート(旧). <https://dynabook.com/jp/support/>
  6. Dynabook株式会社. "ハードディスク(HDD)・SSDの確認方法とエラー対処". dynabook サポート. <https://dynabook.com/jp/support/>

最終更新日:2026年6月 執筆:TeraWin パソコン修理スタッフ